応力解析における単位

応力解析

CAEの基本機能に応力解析がある。
SOLIDWORKSにSimulationXpress(シミュレーションエクスプレス)という機能制限版ではあるが応力解析を行うオプションが標準でついている。

ソリッドワークスの上位バージョンであるSOLIDWORKS Premiumには機能制限のない応力解析を使うことができる。

応力解析を実施後に評価をするが、主に変位と応力で評価を行う。

応力解析とは

応力解析とは、線形静解析のひとつです。

応力-ひずみ線図の比例関係が成立する区間で部品を使用することを前提(線形)に、
さらに荷重の変化がない(静解析)を前提にしています。
永久ひずみが生じないことを前提にしているので、荷重が除去されれば、元の状態に戻ります。

応力とは

応力とは、単位面積あたりの荷重(厳密には内力)のことで、
応力の基本公式は[応力=荷重÷面積]でSI単位系を基準とした場合の単位は[N/m2]=[Pa](パスカル)となる。

荷重の基本公式は[荷重=重力加速度×質量]なので、重力加速度は9.80665m/s2なので1N(ニュートン)は、0.102kgの重りが、1m×1mの正方形の上にりのっている状態になる。

単位の考え方

機械設計や機械加工の分野の基本単位は、mmを扱う。
応力解析で変位を考えるときは、図面の単位と同じくmm基準で扱うことができます。

mm基準で応力を考えると
[N/mm2]=[106N/m2]=「MPa」(メガパスカル)として扱うことが多い。

1m×1mの正方形の上に約100トンの重りが乗ってることになる。
または、1mm×1mmの正方形の上に約0.1kgの重りが乗ってることになる。

どちらもイメージしにくいかもしれないので、10mm=1cmを基準に考えると
1cm×1cmの正方形の上に約10kgの重りが乗ってると考えることができる。

応力解析や材料力学で一番の難点は、単位換算になるが、ソリッドワークスでは、荷重を扱うときにkgを基準に考えることができるので、出てきた応力値を見たときに身近なもので考えれるようにしておくと評価をしやすくなる。

許容値

変位・応力ともに設計案件に対して、許容値を設定し、許容値以下になるように設計を進めます。
許容値を許容応力といい、会社ごとに独自で設定されていることが多く、さらには部品の使われる状況によっても変化します。

応力の場合は、基準にする応力を、材質が鉄鋼の場合は「降伏強さ」、非鉄金属の場合は「0.2%耐力」、鋳鉄の場合は「引張強さ」などを基準にします。
降伏強さと0.2%耐力を総称して耐力と表現する場合もあり、基本同義として扱います。

許容応力を基準強さに対して「〇分の1」以下に設定して使用するように考えることがおおい。
「〇分の1」の〇に該当する数値を安全率と表現します。

有効桁数

地球の重力加速度は、ISOで9.80665m/s2と定められていますが、計算機をたたく場合は、9.8m/s2として計算します。9.80665だと有効桁数6桁、9.8だと有効桁数2桁になります。

鋼の降伏強さは、材料によって異なり、また、メーカーによっても異なりますが、490MPaというような形で有効桁数3桁くらいで表記されることが多いです。

掛け算をしたときの有効桁数は、使用する数値の中の有効桁数が少ない桁数を計算結果の有効桁数として考えることになっている。

材料関係の値が有効桁数3桁の場合、解析を実施した場合の応力や変位の結果も有効桁数3桁として扱います。
変位が1.024mmなどと計算結果が出たとしても末尾の「4」には信用性が薄いと考えてください。
また、末尾は四捨五入ではなく多めに見積もって切り上げにしたほうがいい場合があります。
なので、この場合は、末尾を切り上げて1.03mm変位すると考えます。

参考

圧力と応力は単位自体は同じ単位の考え方となる。

天気予報などで気圧の単位をhPa(ヘクトパスカル)で表現する。ちなみに1気圧は約1,000hPaとなり、ヘクト=102なので、1,000×100=105となり、約0.1MPaと表現することができる。

応力とは、体の内部に生じる力の大きさを示す物理量という表現をするが、応力は英語で「stress」(ストレス)となり、普段の会話で使われるストレスとほぼ同義と考えてよい。

補足

SOLIDWORKSでの解析結果は、フォンミーゼス応力で考えることが多く、方向を持たない応力です。主応力として扱うこともできますが、考え方が複雑になるので、解析専任でない限りフォンミーゼス応力で考えることが多いです。

引張応力は、引張荷重の方向に対して応力を考えますが、CAEの場合は、応力の方向を問わないフォンミーゼス応力で考えます。
また、せん断応力という考え方も基本しません。

引張応力や曲げ応力などは、材料力学の公式に対しての計算結果とCAEでのシミュレーション結果は、条件などにより誤差は生じますが、類似の結果がでます。

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