マスターキャムには様々なツールパスコマンドが用意されています。
今回は、ブロック形状の上面フィレット部を加工するツールパスを紹介します。
ウォーターライン(等高線)ツールパス
ウォーターラインツールパスは、Z方向の切込みを一定に設定した加工で、主に急斜面を加工する用のコマンドで、通常は緩斜面部分がピッチが広くなりすぎる。
緩斜面部分の切込み深さを調整するオプションで調整すると上面部分もある程度きれいに加工することが可能になる。
スキャロップツールパス
スキャロップツールパスは、ボールエンドミルの経路と経路の間にできる山の高さを調整しながら加工するコマンドで、急斜面から緩斜面までまんべんなく加工できる。
0度から45度までをスキャロップ、45度から90度までをウォーターラインという形で分けて加工することもある。
急斜面および緩斜面を一連で加工した場合、上面もともに加工するときれいに加工できるので、上面も同じ工具で仕上げる場合には、このコマンドを用いる
しかし、上面を加工範囲から外すと、加工面を中心から広がるように加工するので、動きが45度あたりから加工を開始し、0度方向まで加工し、続けて45度方向から90度方向まで加工するというように動きが微妙になる。
ブレンドツールパス
2本の曲線に囲まれた箇所を面に沿った形で加工するコマンドで、急斜面から緩斜面までまんべんなく加工できる。
まとめ
一連のフィレットが均一な場合は、ブレンドツールパスが最適だが、2本の曲線で囲まれる領域が設定できない場合は、切込み方向の設定を調整したウォーターラインツールパスを使。
傘上の加工形状の場合は、スキャロップを使い、より複雑な形状の場合は、45度くらいを境にウォーターラインとスキャロップを使い分ける。